【JOB BASE コラム】テーマ:冬に気を付けたい身体の変化
【冬に気を付けたい身体の変化】
長い夏を経て、秋はあったかな?というくらい短い期間で過ぎ去って、一気に寒い冬が来てしまいましたね。
今年は非常に暑く、長い夏だった為、臨床現場においても夏の疲れが取れないままの方が非常に多く、何となくの原因不明の不調を訴えられる方が多くなっています。暑さが続くと、必然的に自律神経系の交感神経が優位な状態が続きます。つまり、ずっとリラックス出来ていない状態が続いていたということになります。
本来、ゆっくりと暑さが緩んで、身体もゆっくりと緩んで、冬を迎える準備をするのですが、そこが出来ずに一気に変化する環境的ストレスに身体が対応出来ていないのです。
- 何となく身体が怠い
- 朝起きても疲れが取れていない
- 疲れているはずなのに眠れない
- 食べられないわけじゃないけど、ずっと胃腸が重い感じがする
- 咳が止まらない
- 常に頭が痛い etc…
などの症状の方が増えています。
これらの症状を軽減させる為には、甘い物と小麦製品を控えましょう。海藻や魚介類のミネラル、特に貝類からのミネラルは非常に大切です。そして、呼吸を一定リズムで行う有酸素運動がお薦めです。ゆっくりと息を吐くことに意識を向けたストレッチを就寝前にすることも効果的です。
それで症状が軽減したら、冬の期間の過ごし方です。
東洋医学や中医学の中で基礎となる陰陽五行の中で、冬の間は肺の症状に注意が必要です。
冷えと乾燥が続くと肺に影響が出やすい為、食事でのケアが重要なポイントになります。
スーパーには通年通して夏野菜のトマトやきゅうりがありますが、夏の野菜は身体を冷やす作用があります。
その為、冬野菜には身体を温める作用がありますので、大根や蕪、蓮根などの根菜類を中心に食べましょう。
夏野菜をどうしてもという場合は火を通すことで、身体を冷やす作用が軽減される為、加熱して食卓に並べてみて下さい。
ただ、年末年始と何だか忙しい毎日。忘年会や新年会など集まり事も多くなり、内臓器への負担が多くなる時期でもあります。
そういう時は我慢せず、飲み過ぎには注意して、楽しく過ごして下さい。
その分、自宅では湯豆腐に野菜を入れるなどの消化に優しく、蛋白質が摂取出来るものを取り入れて下さい。
飽きたら美味しいお豆腐屋さんを巡って食べ比べとかも楽しいですね。
【外では攻め、家では守り】の姿勢で過ごしましょう。
また、肺の為にも、黒い食べ物を食事の中に意識して取り入れてみて下さい。
昆布や黒豆、ひじき、きくらげ、牛蒡、小豆などが黒い食べ物になります。
冷えが気になる人は、味噌汁などに、生姜を入れてみましょう。
皮のまま擦り下ろすことで身体を温める効果が高まります。より持続的に温めたい人は、生姜パウダー(乾燥粉末生姜)も併用して使用すると良いですよ。
出来るだけ冷たい食べ物、飲み物は控えましょう。寒いのに冷たい物を欲してしまうのは鉄分が不足しているかもしれません。カフェインは、鉄分の吸収を阻害してしまいます。食事と一緒にカフェインを摂取しない様に気を付けましょう。鉄分不足は免疫力を低下させ、疲れやすくなります。そして、鉄分不足は鬱傾向になり易い為、冬の間に鬱鬱してしまう為、注意しましょう。また、冷たい食べ物は体温を下げ、免疫力も低下します。水筒の中も50~60℃のお湯を入れて持ち歩きましょう。夏の間は、積極的に摂取していた水分も、冬の間は忘れがちに。冬こそ乾燥している為、意識して飲むように心掛けましょう。
冬は身体に溜め過ぎないよう、ほどほどに…。溜め過ぎると、春になるとしんどくなってしまいますからね。身体に取り入れる食べ物に気を付けつつ、寒いからと家に閉じこもらず、適度な運動をして乗り切りましょう。
〔文責:堀川麗子〕